2017年に公開された、映画「DCスーパーヒーローズVS鷹の爪団」は、日本のアニメプロダクションDLEと、WBの共同製作映画です。
世界的に有名なスーパーヒーロー達や悪役(ヴィラン)達が、日本のアニメーション世界で奮闘する様子が描かれています。
これからDCヒーローについて知りたいという方は、まずは入門編としてこの映画を見てみませんか?
もちろん、もう既にDC作品のファンの方でも、いつもと一味違った彼らの姿を楽しめるはずです。
この記事では、そんな映画「DCスーパーヒーローズVS鷹の爪団」についてご紹介します!
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Flashアニメ「鷹の爪団」シリーズとは?
「秘密結社 鷹の爪団」は、蛙男商会が作成する脱力系ギャグアニメです。
2006年に始まったテレビシリーズをきっかけに人気を得て、2007年には世界初の全編Flash映画として話題になりました。(Flashとは、Adobe社が出していたアニメーション作成ソフトです。)
なんと監督・脚本・キャラクターデザインだけでなく、作品内に登場するほとんどのキャラクターの声を、蛙男ことFROGMANさん本人が演じています。
また、ストーリーにその時々の時事ネタが多く入っているのが特徴です。
DCスーパーヒーローに味方する本当は悪の秘密結社「鷹の爪団」
世界征服を企む「秘密結社 鷹の爪団」は、その野望とは裏腹に、総統や吉田くんなど基本的に皆人が良く、貧乏でいつも活動資金に困っています。
性格もマヌケ過ぎて、悪の組織(自称)にも関わらず、どこか憎めません。
反対に、彼らを倒す正義の味方であるデラックスファイターの方が、金にがめつく、弱きに強く、強きに弱い性格で、むしろこちらの方が悪役のように見えます。
このシリーズは、そんな鷹の爪団と、デラックスファイターのやり取りがメインとなっています。
総統(小泉鈍一郎)
鷹の爪団の総統で、いつも赤いコートと軍帽を被っています。
気は弱いですが人情味あふれる性格で、映画版ではストーリーの終盤で、彼の説得により主要人物が改心して大団円になるのがお約束となっています。
「くだらない国境を取り払い、世界をひとつに結び、疑いやいがみ合いや傷つけあうことなく、格差をなくし、誰の子供も自分の子供のように愛する世界にするため」に 、世界征服を目論んでいます。
吉田くん(吉田・ジャスティス・カツオ)
鷹の爪団の戦闘主任です。
見た目はどう見ても子供ですが、一応成人しているらしく、実家を出て鷹の爪団で日夜世界征服に励んでいます。
島根県の出身で、島根のことになると我を忘れるところがあり、なにかと島根を引き合いに出したりするなど、いわゆる「島根ネタ」がこの作品シリーズのお約束の一つとなっています。
レオナルド博士
鷹の爪団のマッドサイエンティストです。
口が悪く、アメリカのテキサス出身にも関わらず何故かべらんめい口調ですが、外見はどう見てもクマです。
その才能は天才的で、ティッシュペーパーから原子炉を作ったり、100円ショップの材料から宇宙船を作るなど、その発明は人知を超えています。
ある意味この作品内では、彼の発明なくしては話が進まないくらいの重要人物(?)です。
今作品でも、バットマンの両親を救うためのタイムマシンを開発したり、日本版ジャスティス・リーグたる「吉田ジャスティス・リーグ」を作るなど、大活躍します。
フィリップ
鷹の爪団の戦闘員です。
なぜかいつもマイクを持っており、人差し指を立てたポーズをしています。
残念ながら、今回は台詞がありませんでした。
菩薩峠くん
謎の超能力少年です。
特に鷹の爪団の一員というわけではないのですが、なぜかいつも彼らと一緒にいます。
その超能力は凄まじく、地球の自転を反転させるなど朝飯前なのですが、残念ながら今回は殆ど使用する場面がありませんでした。
森田コウイチ
本名は『コウモリ超動物バット』といい、「阿武隈バイオ研究所」から送り込まれたスパイなのですが、すっかり鷹の爪団に馴染んでおりツッコミ役になっています。
コウモリなためかバットマンのファンであり、ジャスティス・リーグなど他のアメコミヒーローにも詳しいようです。
ペンギンの行動を怪しむなど、割と常識的で鋭い面があります。
デラックスファイター
鷹の爪団シリーズにおける、正義のヒーローです。
いつも鷹の爪団を恐喝したり、彼らの留守中にアジトに上がり込んでは、食べ物を勝手に漁るなどしています。
必殺技の「デラックス・ボンバー」で鷹の爪団を倒す姿は、図式的には間違っていないのですが、あのジョーカーにすら「コイツはただのクズだ」と言われるほどの最悪の性格です。
この映画では、同じヒーローであるジャスティス・リーグとも面識があるとされています。
ただし、彼の性格が災いしてジャスティス・リーグ内での評判は悪く、特にバットマンには蛇蝎のごとく嫌われています。
ツッコミ所満載!意外と面倒くさいDCスーパーヒーローたち
今作品には、ジャスティス・リーグでお馴染みのキャラクターたちが登場します。
ジョーカーたちが日本に潜伏しているとの情報を得た彼らは、その野望を阻止しようと日本に向かいますが、日本一の低予算映画である「鷹の爪」シリーズでは本来の力を発揮できず、ジョーカーたちに敗れてしまいます。
ちなみに、キャラクターデザインはFROGMANではなく別の人が担当しているため、普通にカッコイイです。
スーパーマン
ジャスティス・リーグのリーダーです。
チームのまとめ役として常に冷静な態度ですが、予算不足によるキャラ崩壊では一番の被害を被りました。
声優は、鈴村健一さんが担当しています。
ワンダーウーマン
ジャスティス・リーグの紅一点です。
見た目は若いのですが、実は70年以上前に生まれたキャラクターのため、「髪型とメイクが古臭い」、「お母さんぽい」と言われてしまいます。
声優は、松本梨香さんが担当しています。
フラッシュ
チームの最年少で、ムードメーカーです。
わりと早い段階から、鷹の爪団に対して信頼を寄せます。
声優は、浪川大輔さんが担当しています。
アクアマン
懐疑的な性格で、鷹の爪団に疑いを持ちます。
吉田くんに、「サバ男」とあだ名をつけられます。
奥さん思いなようです。
声優は、中井和哉さんが担当しています。
サイボーグ
戦車の体とコンピューターの頭脳を持っています。
いろいろなシュミレーションを行った結果、「アクションシーンを他の監督に任せると、この映画がその監督の代表作のようになってしまう」という結果をはじき出しました。
声優は、高木渉さんが担当しています。
バットマン
ヒーロー界一面倒くさい性格で、吉田くんにも「なんでそんなめんどくさい性格で正義のヒーローなんかやってんだよ!?」とつっこまれてしまいます。
ある事がきっかけでヒーローを続けていく自信をなくし、自宅に引きこもって子供向け情操教育アニメを作ろうとしています。
デラックスファイターのことを死ぬほど嫌っています。
声優は、俳優の山田孝之さんが担当しています。
DCスーパーヒーローの悪役と「鷹の爪団」ヒーローが手を組む
この映画では、バットマンでお馴染みの悪役(ヴィラン)が3人登場します。
本来は悪役であるはずの鷹の爪団がジャスティス・リーグ側についたのに対し、正義のヒーローであるデラックスファイターは悪役側と手を結びます。
ジョーカー
バットマンに登場する、世界的に有名な悪役の一人です。
今回は彼なりの美学のため、多額の予算をかけた映画を撮ろうと日本にやってきます。
映画の最後では、「彼の最も恐れる世界」がどこなのかが明らかになります。
声優は、 俳優の安田顕さんが担当しています。
ハーレイ・クイン
ジョーカーを「プリンちゃん」と呼ぶ彼の右腕です。
恋愛話が好きらしく、テラスなハウスでの生活を誰よりも楽しんでいます。
この作品内では常識人らしく、時々冷静なツッコミを入れたりします。
声優は、元KARAの知英さんが担当しています。
ペンギン
バットマンに登場する、世界的に有名な悪役の一人です。
映画製作資金を調達するため、ジョーカーに呼ばれて日本にやって来ます。
やり手のビジネスマンとの噂を聞きつけて、新社会人(重要人物)に教えを請われたりします。
声優は、岩田光央さんが担当しています。
映画「DCスーパーヒーローズVS鷹の爪団」の感想
最初にこの作品の存在を知ったときは、正直「こんな映画よくワーナーとDCが許したなあ」と思ったのですが、試しに一度観てみると病みつきになりました(笑)
もともと「鷹の爪団」シリーズ自体は初期作品の頃から好きだったのですが、しばらく離れているうちにこんなモノが作られていたとは・・・。
「鷹の爪団」シリーズはメタ発言や世間の時事ネタが沢山登場するところが大好きなのですが、作中ではその容赦ないツッコミ力をDC世界にも向けてくれているので、思わず「うんうん」と頷いてしまいました。
特にバットマンファンとしては、彼が「ヒーロー界一気難しい性格」と言われていたり、金持ちキャラをこれでもかと言うほど押し出していたのが大満足!
終盤の戦闘シーンでも、他の吉田ジャスティス・リーグのメンバーが(一応)特殊能力を駆使して戦っている横で、バト田(吉田版バットマン)はひたすら三輪車を漕いでいるなど、素の戦闘力の差をあからさまに描いていた所も「わかってるなあ」という感じです。
ちなみにこの映画のテーマは「お金」なのですが、よく考えると吉田くんもバットマンもジョーカーも皆、「映画もアニメもとにかく巨額の予算をかければ何とかなる」という考えが一致しているんですよね。
ヒーローも悪役(ヴィラン)も発想が同じじゃないか!(笑)
特にジョーカーの映画を作りたいという動機が、これまた彼独自の発想というか常人には理解できない理由なのも、1990年代のアニメ「バットマン」ぽくて個人的に好きです。
「吉田ジャスティス・リーグ」の可愛さに加え、肩の力を抜いて気軽に見られる映画なので、「最近ちょっと疲れてるな」と思う方に是非観ていただきたい作品ですね。
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