映画「スーサイド・スクワッド」には、スーサイド・スクワッドのメンバーたち以外にも、多くのキャラクター達が登場します。
この記事では、劇中に登場するサブキャラクター達や、知っておくと映画をより楽しめる裏設定についてまとめておきたいと思います。
多少のネタバレを含みますので、気になる方は映画を見た後に読んでくださいね!
周りはほぼ敵だらけ!悪役(ヴィラン)たちの関係者
ゾーイ
デッド・ショットことフロイド・ロートンの娘です。
両親が離婚し母親と暮らしていますが、母親は夜遊びに明け暮れており、ヒモ男までいるため、家事は全部彼女がしているようです。
まだ11歳ですがしっかりしており、「パパが悪いことしてても、大好き」とデッド・ショットに伝え、獄中の父親に毎日手紙を書いています。
劇中のラストでは、父親に勉強を見てもらいながら、彼との別れを惜しみます。
バットマン( ブルース・ウェイン)
ゴッサム・シティの平和を守る、黒い騎士(ダークナイト)です。
その正体は、ゴッサム一の大富豪、ブルース・ウェインです。
スーサイド・スクワッドのメンバーのうち3人(デッド・ショット、ハーレイ・クイン、キラー・クロック)を捕らえます。
ジョーカー
バットマンの宿敵です。
彼に捕らえられアーカム・アサイラムへと送られますが、ハーリーン・クインゼル博士(ハーレイ・クイン)を洗脳し脱走します。
脱走後はハーレイ・クインを伴い、二人でゴッサムの「キングとクイーン」となります。
ハーレイの現状を知り、救出のため奔走します。
フラッシュ(バリー・アレン)
キャプテン・ブーメランを捕まえたヒーローです。
「バットマンvsスーパーマン」と「ジャスティス・リーグ」にも出演しています。
ジョニー・フロスト
ジョーカーの腹心です。
ハーレイの居場所を調べ、彼女がベル・レーブ刑務所にいることを突き止めます。
救出作戦にも参加しましたが、ヘリコプターの墜落により恐らく死亡したと思われます。
モデルは、ブライアン・アザレロ(作)とリー・ベルメホ(画)のコミックス「JOKER」に登場した同名の人物です。
グリッグス隊長
ベル・レーブ刑務所の武装看守チームの隊長です。
獄中のデッド・ショットに嫌がらせをし、ハーレイ・クインを拷問していました。
裏カジノで借金を背負っていたところをジョーカーに買い取られ、ハーレイに接触する手駒として使われます。
彼が自分にしてきた行為をジョーカーが知ったことを確信したハーレイに、「あんた相当ヤバイよ」と言われ、狼狽えます。
ヴァン・クリス博士
バットマンの所有するウェイン・コーポレーションの研究所で働く技師です。
自身の研究施設を与えられ、遠隔操作できるナノ爆弾の開発を行っていました。
ジョーカーに妻を人質に取られ、ハーレイの首に埋め込まれた爆弾の起爆装置を無効化するよう脅迫されます。
悪人(ヴィラン)にとっては第2の我が家?アーカム・アサイラムへようこそ
劇中に出てきた「アーカム・アサイラム(アーカム精神病院)」は、バットマンの世界ではお馴染みの施設のひとつです。
バットマンが捕まえた悪人(ヴィラン)たちは、たいていがこの病院に放り込まれます。
ゴッサム・シティにあるこの病院には、多くの触法精神障害者(刑事責任を問われない精神障害者)が入院しており、いわばゴッサム中の狂人たち(ジョーカーを含む)が、一度はお世話になっている病院なのです。
ここで精神科医として働いていたハーレイ・クインも、コミックスでは、よくかつての職場にお世話になっています。
ちなみにこのアーカム・サイラムですが、悪人たちは結構頻繁に出入りしており、診断により問題なしと判断され退院、もしくは脱走しては、また犯罪を犯して出戻ってくるのが定番となっています。
ジョーカーは、そのなかでも一番の常連です。
車が水没事故を起こした時、ジョーカーはハーレイを置いて逃げてしまい、ハーレイだけがバットマンに捕まってしまいました。(このあたりは原作ファンからすると、実にジョーカーらしい行動に見えます)
もしかすると劇中のジョーカーは、仮にハーレイが捕まっても、いつもどおりアーカム・アサイラムに入院させられるだろうと、タカをくくっていたのかもしれません。
ですが、タスク・フォースX作戦でハーレイがベル・レーブ刑務所に入れられてしまった事により、急ぎ彼女を救出する必要が出てきたわけです。
ハーレイ・クインの罪状、「ロビン殺害の共犯」とは?
映画「スーサイド・スクワッド」では、驚いたことにハーレイの紹介シーンで「ロビン殺害の共犯」と書かれています。
バットマンをあまり知らない人にとっては、「ロビンって誰?」と不思議に思ったことでしょう。
ロビンとは、バットマンのサイドキック(ヒーローの相棒)の通称であり、作中ではこれまでに5人のロビンが登場しています。
バットマンの2代目ロビンであるジェイソン・トッドは、あるストーリーラインでは、ジョーカーにバールで打ちのめされたうえ、実の母親ともども爆発に巻き込まれて死亡しています。
映画では、この設定を受け継ぐ形でストーリーが作られているようです。
つまり罪状の「ロビン殺害の共犯」とは、現行犯逮捕ではないハーレイ・クインが、殺人罪で有罪判決を受けている可能性が高いと推測されます。
ただし時系列上は、ジェイソン・トッドが殺害されたのは1988年発表の「A Death in the Family」であり、ハーレイの登場が1992年のアニメ「バットマン」のため、この設定は後付けとなります。
ちなみに余談ですが、実はジェイソン・トッドは生きており、後にレッド・フードというアンチヒーローになったストーリーも存在します。
映画「スーサイド・スクワッド」に隠された秘密 随所に散りばめられた文字の意味
映画「スーサイド・スクワッド」では、所々に意味ありげな文字が多数隠されています。
以下に、劇中で確認できたものをまとめておきます。
I AM THE LIGHT, THE WAY. (デッド・ショットの首と、銃の印字)
直訳で、「私は光であり、道である」と書かれています。これは聖書の有名な言葉である、「I am the way, the truth, and the life. 」からの引用だと考えられます。
デッド・ショットはヒットマンであり、自分が悪人であることを自覚しています。
ですが同時に、自分を「天国への門」だとみなしているのです。
監督のデヴィッド・エアーによると、デッド・ショットは「自分が相手を殺すことにより、その相手は天国へ行き神と会うことができる」と考えているそうです。
LOTTEN(ハーレイの右頬にあるタトゥー)
「腐った」、「堕落した」という意味です。
元は善良な医師であったハーレイが、ジョーカーにより「堕落させられた」という意味にもとれます。
DADDY’S LIL MONSTER (ハーレイのシャツ、左肩前にあるタトゥー)
直訳で、「パパの小さな怪物」と書かれています。原作でもジョーカーは、たびたびハーレイを宥める時などに、自分の事を「DADDY」と言ったりしているので、その繋がりかもしれません。
「Listen,cupcake. Daddy’s got a lot of work to do and you’re not helping.」
いいかい、カップケーキちゃん。パパはやらなきゃいけないお仕事がいっぱいあるんだ。おまえが手伝えないようなね。(私訳)
コミック「MAD LOVE」より
PROPERTY OF JOKER(ハーレイのジャケット、左肩後ろにあるタトゥー)
直訳で、「ジョーカーの所有物」と書かれています。劇中の二人の関係を考えると、「ハーレイはプリンちゃんのモノ」という意味に取れますが、実はコミック版では、似たようなジャケットに、「OWNED」という文字がジョーカーのイラストと共にプリントされています。
「OWNED」には「PROPERTY」と同じく、「~の所有物」や「誰かのもの」という意味もありますが、現在はスラング的に「~を打ち負かした」、「完敗させた」という意味でも使われています。
これは、THE NEW 52版「HARLEY QUINN」シリーズのハーレイが、ジョーカーと完全に決別しようとしているためで、つまり映画版とは真逆の意味が込められているのです。
DAMAGED(ジョーカーの額にあるタトゥー)
「損傷した」という意味です。これを頭に彫っているという事は、ジョーカー自身、自分の頭がイカれている事をあえて示していると考えられます。
MI VIDA LOCA(ディアブロの体にあるタトゥー)
スペイン語の直訳で、「私の狂った人生」という意味です。
本来は、「一度きりの人生なのだから、普通に生きていてはつまらない。思いっきり人生を謳歌しようじゃないか!」と言った意味で彫るのだそうです。
ですが、ディアブロの悲劇的な人生を思えば、そのままの意味ともとれます。
SI VIS PACEM, PARA BELLUM(ショーウィンドウの文字)
「汝平和を欲さば、戦への備えをせよ」という格言の一つで、軍事力による抑止力の重要性を説いたものだとされています。
この映画のテーマにも通じる言葉ですね。
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