恋人?それとも敵?ジョーカーとハーレイの危険な関係

映画「スーサイド・スクワッド」では、ハーレイとジョーカーの関係にときめいた方も多いのではないでしょうか?

実際、スーサイド・スクワッド(決死部隊)が中心のストーリーにも関わらず、劇中ではこの二人のシーンにかなりの時間が割かれています。

今回はそんな二人の関係について、DCコミックス版と映画版の両方から見ていきたいと思います。

ハーレイとジョーカーの基本設定、ジョーカーにとっては単なる手駒の一人?

映画「スーサイド・スクワッド」では、 ジョーカーとハーレイの出会いから、ハーレイ・クインの誕生、ハーレイが収監されるまでのシーンが随所に挿入されています。

それでも劇場公開版では撮影したシーンのうち、かなりの部分が削られたようです。

(一部確認できる映像もあるので、詳しくは後ほど)

そんな二人のラブラブな雰囲気にうっとりした方には残念ですが、アニメや原作コミックでの二人は、だいぶ印象が異なります。

ほとんどの作品でジョーカーはハーレイを側に置き、右腕もしくは恋人として扱っているように見えますが、彼女に対する態度はかなり辛辣です。(ハーレイ自身はジョーカーの右腕兼恋人だと思っていたのに、他の悪人からは単なる子分の一人だと思われていたと知り憤慨したことも)

ハーレイの方はジョーカーに対し、「Puddin!(プリンちゃん!)」と好意を隠そうともしないのですが、対するジョーカーは「Don’t call me Puddin!(プリンちゃんて呼ぶな!)」と冷たく返したり、場合によってはアッサリ彼女を見捨てたりします。

それどころか逃亡のために彼女を囮にしたり、作戦のためにハーレイを殺害しようとしたこともあるのです。

かと言って、薬などで正気(彼にとっては狂気?)を失っている状態ではハーレイに対する愛情や優しさを見せるシーンもあり、今で言うツンデレと取れなくもないのですが・・・。

ジョーカーの場合そもそもが狂人で何が本気かわからない人物なので、二人の関係はとても危ういバランスで成り立っています。

もっともバットマンに言わせれば、「自分しか愛さない」ジョーカーに対し、ハーレイも「ジョーカーに負けない狂気の持ち主」との事なので、ある意味似たものカップルなのかもしれません。

また作品によってはハーレイはジョーカーから独り立ちし、独自の路線を歩んでいるものもあります。

詳しくは後ほど書きますが、要するにこの二人は破局したとする物語もあるのです。

ですが、それでもストーリーの随所に「元カレ」ジョーカーとのやり取りが絡んでくるあたり、やはりハーレイと言えばジョーカーですし、ジョーカーと言えばハーレイという事なのでしょう。

そんな「プリンちゃん大好き!」なハーレイと、あらゆる手を使いハーレイを取り戻そうとするジョーカーの関係が描かれた映画「スーサイド・スクワッド」は、ハーレイにとってはまさに夢のようなストーリーなのかもしれませんね。

ライター別にざっくり見る、ジョーカーとハーレイの関係

ここではジョーカーとハーレイを扱う主な作品のライター(ストーリーを書く人)別に、作家別の傾向を挙げてみたいと思います。

同じキャラクターでも作り手によって関係性などが少しずつ違うので、作品を読むときの参考にしていただければ幸いです。

ポール・ディニ(PAUL DINI)

ハーレイ・クインと言えばこの人!

彼女の生みの親であるポール・ディニは、バットマンを始め数々のDCアニメ作品を作った人物として知られています。

ハーレイ・クインのオリジンを描いたコミック「MAD LOVE」では、アニメで描かれていたハーレイがアーカム・アサイラムでジョーカーと恋に落ち、その後彼の興味を引こうとバットマンを陥れるストーリーを漫画で読むことができます。


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ちなみに、この本で彼はアイズナー賞とハーヴェイ賞をダブル受賞しています。

基本的に彼の書くハーレイはジョーカーに一途に恋をしており、ジョーカーもアニメ風のどこか愛嬌のある悪人キャラであるため、ハーレイにひどい事をしていてもそこまで悲惨な展開にはなりません。

最初にジョーカーの恋人役としてのハーレイを作ったためか、昨今は独立版のハーレイ作品が多いなか原点回帰し、2018年にジョーカーに恋するハーレイの物語である「Harley Loves Joker」を発表しました。

タイ・テンプルトン(Ty Templeton)

タイ・テンプルトンは、コミック「バットマン・アドベンチャーズ(原題:Batman Adventures)」シリーズでライターを務めていた人物です。

このシリーズはアニメ版「バットマン」の世界を踏襲した作品で、登場人物たちもアニメ版とほぼ同じキャラクター設定となっています。

ですので彼の書くハーレイとジョーカーも、ポール・ディニ版とそれほど違いはありません。

個人的にオススメのエピソードは、アーカム・アサイラムの強引な治療でジョーカーが壊れてしまい、犯罪界の道化王子から恋人を大事にする普通の王子様のようになってしまった時、「こんなの私のプリンちゃんじゃない!」と必死に彼を元に戻そうとする話です。

ただ、一応「バットマン:ゴッサム・アドベンチャー(原題:Batman Gotham Adventures)」あたりからハーレイに自立心が芽生えており、ジョーカーと手を切って一人で活動を始めています。

カール・ケセル(Karl Kesel)

カール・ケセル版のハーレイは、とうとうジョーカーに愛想をつかしたハーレイが一人で活動を始めます。

ジョーカーの右腕としてではなく、あくまでもハーレイが主役となって悪事を働くストーリーは、後述する「The New 52」版の前身とも言える作品です。

ストーリー的にはかなり無茶苦茶やらかしているのですが、そんなところもハーレイの魅力ですし、結局最後はお約束な感じに2人の仲が納まってしまうのもご愛嬌でしょう。

ただ残念なことに、この作品の設定は例によってリランチされ現在は無かったことにされているようです。


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アマンダ・コナー(Amanda Conner)&ジミー・パルミオッティ(Jimmy Palmiotti)

アマンダ・コナーとジミー・パルミオッティ夫妻が書く「The New 52」でリランチされたハーレイの物語では、ハーレイは完全にジョーカーから独立しています。

舞台もゴッサム・シティからブルックリンのコニーアイランドに移り、まったく違う物語としてスタートします。

初期の頃こそまだ元カレを引きずっている風でしたが、次第に新しい仲間や仕事にも馴染み、後半でジョーカーが出てきても以前のように心が揺れることもありません。

見た目は映画「スーサイド・スクワッド」のハーレイに似ていますが、完全に洗脳が解けヒーローとして活躍しようと奮起します。

反面ジョーカーはアーカム・アサイラムに収容中という設定なのですが、他人を操って利用するなどして、ハーレイに対し何かとちょっかいをかけてきます。

とにかく全体を通して、「なんとかこの娘をクズから卒業させて幸せにしてやろう!」という夫妻の意気込みがひしひしと伝わってくる作品です(笑)


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シーン・マーフィー(Sean Murphy)

シーン・マーフィーはこれまでDCコミックで主にカバーイラストなどを手がけてきた作家ですが、そんな彼が満を持して2017年に公開したのが、「バットマン:ホワイトナイト(原題:Batman:White Knight)」です。

アメコミ作家としては珍しく原作と作画の両方を彼自身が手がけています。

その完成度の高さたるや、「もうこのまま1本の映画にできるよね!?」というくらいにストーリーもアートも圧巻です!

ハッキリ言って、こんな幸せなジョカハレ見たことない!!

これまでハーレイが幸せになるためにはどうしてもジョーカーと離れなければならないと思っていたんですが、「まさかこの手があったか!」と度肝を抜かれました。

またジョーカーとハーレイの2人だけでなく、バットマンやバットガール達にとっても良い結末で、とても読後感の良い作品です。


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ブライアン・アザレロ(BRIAN AZZARELLO)

ブライアン・アザレロが2008年に発表した「JOKER」は、そのタイトルのとおりジョーカー本人が主人公です。

アーカム・アサイラムから(何故か)解放されたジョーカーが、ゴッサム・シティの裏社会で覇権を取り戻していく様子が、側近のジョニー・フロストの視点で語られます。

(このジョニー・フロストは、映画「スーサイド・スクワッド」でもジョーカーの側近として登場しました)

この物語にはハーレイ・クインも登場し、ジョーカーが街に舞い戻るやいなや邪魔な商売敵の制裁に手を貸し、以降常にジョーカーの側に侍って彼の仕事をサポートします。

作中では全く台詞がないにも関わらず、ジョーカーが精神的に強くハーレイに依存する様子が描かれるなど、二人の濃密な関係性が描かれています。

ジョニー・フロストの登場といい、映画「スーサイド・スクワッド」での二人の関係性は、このストーリーを参考に作られたのではないかと私は思っています。(クマちゃんの敷物も出てくる)


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エンリコ・マリー二(Enrico Marini)

エンリコ・マリー二が2017年に発表した「バットマン:ダーク・プリンス・チャーミング 」は、近年のバットマン作品の中でもかなり知名度の高い作品です。

この作品のジョーカーとハーレイはかなりラブラブしており、自他ともに認めるバカップルっぷりを見せつけてくれます(笑)

この話でバットマンは自分の娘とされるアリーニという少女(というか幼女)と関わっていくことになりますが、その子はどこかジョーカーに似ており・・・?

ハーレイの誕生日のために豪華なプレゼントを用意しようとするジョーカーは、アリーニを誘拐し「この子の命が惜しければキャットウーマンが盗んだダイヤのネックレスを手に入れろ!」とバットマンを脅迫します。

一方のハーレイは自分以外の女の子がジョーカーの注意を引くのを嫌がりつつも、終盤でジョーカーがアリーニを殺そうとすると「子供を殺すのは絶対にダメ!」と彼に反旗を翻します。

ジョーカーに甘えつつも自分の意志はしっかりと主張する、近年のハーレイのキャラクター性が随所ににじみ出ている作品です。


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ティム・シーリー(Tim Seeley)

ティム・シーリーが2018年に発表した「Batman: Preludes to the Wedding(バットマン:プレリュード トゥ ウェディング」は、トム・キング版「バットマン」シリーズのスピンオフ作品です。

バットマンとキャットウーマンの結婚式を妨害しようとするヴィラン(悪役)達と、それを阻もうとするヒーロー達との闘いがオムニバス形式で描かれています。

ハーレイも親友セリーナの結婚式を守るため、当然のように呼ばれてもいない結婚式に出席しようとするジョーカーを足止めしようと、かつての恋人に対峙します。

この作品の二人を表現するとすれば、それはすなわち「殺し愛」です。

最初こそハーレイは優位に立っていたものの、形勢を逆転され終盤は万事休すに陥ります。

ジョーカーは彼女に止めを刺すため、ハーレイの頭目がけて勢いよく斧を振り下ろしますが・・・。

ジョーカーの最後の台詞が印象的です。


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さらに最近、ジョーカーとハーレイの新たなるオリジンが精力的に作成されています!

詳しくは次の記事をお読みください。

ジョカハレ好きは必見!映画「スーサイド・スクワッド」はエクステンディッド・エディションで観るべし!

ところで2016年に公開された映画「スーサイド・スクワッド」は、皆さん劇場でご覧になりましたか?

大スクリーンで迫力の映像を観て満足してしまった貴方は、実は損をしているかもしれません。

と言うのもDVDやブルーレイによく特典として収録されているオマケには、ジョカハレ好きに嬉しい映像がたっぷり入っているからです!

特に本編とは別に収録されているエクステンディッド・エディションは、映画版ではカットされてしまったシーンを再編集した豪華ヴァージョンで、二人のやり取りをより長く楽しむことができます。

またジョカハレ以外にも、ハーレイと他のスースクメンバー達とのやり取りが結構長く入っているので、特にカタナが好きな人には嬉しい特典だと思います。

まだエクステンディッド・エディションを観ていないという方は、是非DVDやBlue-Layをチェックしてみてくださいね!


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今後は同じくマーゴット・ロビーがハーレイ役を務める「バーズ・オブ・プレイ」や、スーサイド・スクワッドの新作映画も作成される予定です・

今から公開が待ち遠しいですね!


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