小説版「コンスタンティン」内容徹底検証!映画版との違いは?

以前ご紹介した映画「コンスタンティン」ですが、もうご覧になりましたか?

映画の公開に合わせてストーリーがノベライズされるというのは、もはやお約束のようになっていますが、今回は小説版「コンスタンティン」の内容についてご紹介したいと思います。

ちなみに今回使用するのは、2006年4月に竹書房文庫から初版が発行された邦訳版です。

がっつりネタバレしていますので、気になる方は是非、映画を見てから読んでくださいね。

それでは早速見ていきましょう!

小説版「コンスタンティン」には、映画の削除シーンが盛り込まれている

劇場で公開された映画「コンスタンティン」には、いくつか削除されたシーンが存在します。

DVDなどのオマケでそれらを確認する事ができますが、小説版「コンスタンティン」のストーリーは、基本的にこの削除シーンを盛り込む形で作られているようです。

その削除シーンの一覧がこちらです。

  • ボウリング場でのコンスタンティンとチャドのやり取り
  • アンジェラが病院の監視カメラ映像を確認していた際に起きた現象
  • コンスタンティンとエリーのやり取り(後述)
  • フランシスコが国境警備隊を殺害するシーン
  • ヘネシー神父がチャネリングに入る前の葛藤シーン
  • コンスタンティンと悪魔の格闘シーン
  • アンジェラがコンスタンティンの事を調べる際に起きた現象
  • ナイトクラブに入店する前のコンスタンティンとチャドのやり取り
  • ナイトクラブでのコンスタンティンとエリーのやり取り(後述)
  • 過去にコンスタンティンが受けた「治療」シーン
  • 自殺したコンスタンティンが救急車内で蘇生処置を受けるシーン
  • ビーマンが殺害された現場でコンスタンティンが取った行動
  • 病院でハーフブリード達と戦う前のコンスタンティンとエリーの会話(後述)
  • ハーフブリード達と戦闘後のコンスタンティンとエリーの会話(後述)
  • チャドがハーフブリードとして降臨するシーン(後述)

かなり沢山ありますが、小説版ではこのほとんどをストーリーで確認することができます。

特に「運命の槍」を手に入れてアメリカへと旅立つメキシコ人青年、フランシスコの描写にはかなりのページが割かれており、彼がこれまでに歩んできた過酷な人生が描写されていました。

劇中内では単に「運命の槍を偶然手に入れた青年」くらいの印象しかありませんでしたが、メキシコの最下層を生きるフランシスコは、自分の人生を取り戻すため、一発逆転を志してアメリカへと渡って行くのです。

それが、マモンの奸計であることも知らずに・・・。

またこの他にも、原作コミック「ヘルブレイザー」内の設定が物語内にいくつも登場しており、おそらく著者のジョン・シャーリーは、ノベライズにあたりコミックをかなり読み込んだのではないかと思います。

小説版「コンスタンティン」に登場する幻のキャラクター

ここでは、映画内では全くと言っていいほど出番がなかったにも関わらず、小説内では重要な役割を果たすキャラクターについて見ていきましょう。

先ほどから頻繁に名前が登場する「エリー」という女性についてですが、彼女は地獄側のハーフブリードです。

サキュバスであるエリーは、バルサザールほど地位が高い悪魔ではないようですが、ルシファーを「ボス」と呼び、下請けのような仕事をしているようです。

コンスタンティンとは男女の関係を持ちつつも、内面はお互いビジネスライクなようで、地獄側の情報をコンスタンティンに流したり、「あなたが肺がんで死んだらさびしくなるわね」などと言ったりしています。

実はエリーとコンスタンティンのやり取りは、ホテルのシーン、ナイトクラブのシーン、レイブンスカー病院での最終決戦シーンとかなりあったのですが、その殆どは「コンスタンティンの孤独な面を強調したい」という監督の判断によりお蔵入りとなったようです。

特に最終的にはマモンの企みに一口乗ることにしたらしいエリーが、レイブンスカー病院でコンスタンティンと対峙する際の会話シーンはかなり長く作られていたのですが、残念ながら一瞬の登場(「聖水?」と呟くところ)を残してほとんどカットされてしまいました。

余談ですが、このエリーは原作版にも何度か登場しており、特に原作版ガブリエルが堕天する直接のきっかけを作ったキャラクターでもあります。

またこの他にも、アンジェラの同僚であるザビエル刑事についても、いくつかの描写が盛り込まれていました。

特に、序盤でアンジェラがイザベルの死体を確認するため病院でザビエル刑事と会話するシーンで、「どうしてこの人腕に怪我をしてるんだろう?」と疑問に思った人もいるのではないでしょうか?

実はアンジェラが教会で行っていた告解の内容とこの件はリンクしており、捜査に当たっていたザビエル刑事を負傷させた連続殺人犯を、アンジェラが射殺したのでした。

小説版「コンスタンティン」のラスト ジョンとアンジェラの恋の行方は?

実は小説版のラストは、映画版とは全く違う内容になっています。

特にガブリエルに殺されたチャドが天界側のハーフブリードとして復活するシーンですが、映画版のチャドがEL(エンディングロール)で自分の墓石に無言で舞い降りるのに対し、小説版ではレイブンスカー病院に一人残されたガブリエルの前に現れ、きちんとセリフもあります。

しかも前任者であるガブリエルに対し、後任者として「さて、さっそく話を聞かせてもらおうか」と事情聴取を始めるような雰囲気で登場するのです。

また、ビルの屋上でコンスタンティンがアンジェラに「運命の槍」の処分を頼むシーンですが、こちらも少し描写が違っています。

映画版のコンスタンティンがアンジェラに対して向ける感情は結局最後まで曖昧なままでしたが、小説版ではハッキリとアンジェラに対する好意が描写されています。

ストーリー中、コンスタンティンは頻繁にアンジェラに対して好意的な感情を持っていますが、「末期の肺癌患者と交際なんて嫌だろう」と一人で諦めてしまっているのです。

ですがラストシーンでアンジェラが立ち去った後、映画版ではコンスタンティンが一人ビルの屋上に佇むのに対し、小説版では彼女の後を追いかけています。

非常階段を降りながら、アンジェラや神や天国のことを考えていたジョン・コンスタンティンは、ふしぎな感情がこみ上げてきたことに気づいた。これはいったいなんだ?それはずっと昔に忘れてしまったもので、その正体に気づくのに時間がかかった。

それは、希望だった。

小説「コンスタンティン」 竹書房文庫

これまで地獄に突き進むだけの絶望的な人生を送ってきたコンスタンティンに、アンジェラという希望が見えたのです。

ちなみにアンジェラは、EL(エンディングロール)の削除シーンにも登場しています。

公開版ではコンスタンティンが一人でチャドの墓参りに来ていたのに対し、削除シーンではコンスタンティンとアンジェラが二人でチャドの墓参りを行っているのです。

つまり、事件後も二人の繋がりが続いている事を示唆しているのですが、このシーンすら削除してしまったという事は、よほど監督はコンスタンティンを「孤独」にしたかったのでしょうね。

当時は続編の制作も予定されていたようですから、ここでコンスタンティンを幸せにしてしまうよりも、このままニヒルなキャラを継続したほうが良いという判断かもしれませんが、ちょっと可哀そうな気もします(笑)

もっとも個人的な感想として、原作版のコンスタンティンに比べ、映画版のコンスタンティンがそこまで嫌な奴に見えないのでそう思うだけかもしれませんが・・・。

 

映画のノベライズはハッキリ言って、本編の補足という意味も含めてどこまで信じるかは作品によりけりなのですが、この「コンスタンティン」に関してはかなり楽しめました!

映画を見て小説版も気になった方は、ぜひ読んでみることをお勧めします。

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